1643-1664年 ジャック・ヴィヴルの異色マルセイユ・タロット

推定1643-1664年頃、フランス、パリ発祥のタロット。

パリとは言え都心部から離れた農村部に住んでいたのが、作者ジャック・ヴィヴルでした。

この「ジャック」は代々伝わるメイカー名で、本名はまた別であり、パリには今でも数多くの移民が暮らす場所ですが、当時ここに流入してきたユダヤ人一派の中のひとりであろうことが伝えられています。

ヴィヴル版は、マルセイユ・タロットの通常のイメージが、多く左右反転した絵柄になっているのが特徴です。マルセイユ・タロットの亜種に分類されるところでしょう、

上)マルセイユ・タロットのジーン・ドダル版(リヨン発祥)

ノブレ版、コンバー版など他のマルセイユ・タロットも上記の絵柄と序列は一致しています。このようなマルセイユ・タロットの絵柄と札番号にある伝統的な型をカノンと言います※

下)フンラス国立図書館所蔵のヴィヴル版

左右反転はしているだけで、構図は一致しています。

ただし、ヴィヴル版では札番号9=Ⅸ「力」、10=Ⅹ「運命の輪」、11=Ⅺに「隠者」が配置されています。

さらに12「番吊るされた男」は上下反転。「節制」はヘルメスの女王などなど他にも風変わりなアルカナが特に後半に続々と登場しています。

 

※愛好家の間で人気が高い錬金術的なアルカナ

 

 

★フランスの伝統的なカードメイカーJ-C・Flornoyがヴィヴルの大アルカナを色彩鮮やかに復刻しております。

ジャック・ヴィヴルのタロット/Tarot de Jacques Viéville

ル・タロット版/Le Tarot Edition(The Tarot Edition)

★大アルカナ22枚×2セット合計44枚のセットで登場!

※マルセイユ・タロットのカノンスタイルに修正したヴァージョンとフランス国立図書館の原版ヴァージョンと2通りの大アルカナが合計44枚入っています。(下記:オリジナル日本語解説書より抜粋)

タロットマスターズワールドにてさらなる絵札の神秘を解明中です。

 Tarot-society.jp

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です